Vol. 6 WUFI-WEBセミナー 「木造における防湿シートの影響:目的と解析条件」

木造住宅における防湿シート有無の影響

解析の目的

省エネルギーを目指し、日本の住宅も高断熱高気密化してきました。それによって室内と屋外の温湿度差が大きくなり、冬季室内の水蒸気により壁体内で結露が起こる現象が特に寒冷地で起こってきました。

そこで冬季結露防止のため、木造住宅では断熱材の室内側に防湿シートを設けるのが普通で、公庫でも推奨されています。しかし、寒冷地で有効な方法をそのまま他の気象条件下で実施することが適切かどうかを確認する必要があると考えられます。そこで、防湿シートがある場合と無い場合の解析を札幌、東京、那覇の3都市で実施しました。

解析モデル

図のように、屋外側に合板、断熱材は住宅用グラスウール(GW)、室内側に石膏ボードを解析モデルとしました。断熱材-石膏ボード間にポリエチレンシート(PEシート)を設ける場合(シート有)と設けない場合(シート無)で比較しました。

ここで、解析上、通気層は外気と同様に変化するとみなします。したがって、通気層内側の合板を最外層とし、雨の吸収がない、つまり雨水吸収係数を0とみなして解析しました。

シート有モデル図シート有
シート無モデル図シート無

壁体を構成する建材の物性値

表に解析モデルに使用した建材の厚みと主な物性値一覧(WUFI内データベースより)を示します。

解析モデルの物性値

建材の種類厚み (mm)密度 (kg/m3)空隙率 (m3/m3) 熱容量 (J/kgK)熱伝導率 (W/mK)水蒸気拡散抵抗係数 (-)
合板9.55000.50015000.100700.00
住宅用グラスウール100.0600.9508500.0401.30
ポリエチレンシート1.01300.000123002.300500000.00
石膏ボード12.58500.6508500.2008.30

判定基準

シート有の場合は断熱材とシートの間、シート無の場合は断熱材と石膏ボードの間の相対湿度経時変化を観察しました。

その他の解析条件

その他の解析条件はRC工法比較と同様としました(Vol. 4解析条件参照)。

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