Vol. 2 ドイツからの便り Eri通信 「ホルツキルヘンでの生活-その1:引越し-」

研究所内の異動で、新年からはこれまでのシュツットガルトではなく、ホルツキルヘンの研究所での勤務が始まりました。

そのため、年末年始は引越し騒ぎでおおわらわでした。なんとか年越しそばだけは口にすることができました。こちらに来たのが1月3日。10日以上経った今でもダンボールの山に囲まれて、台所の水が使えない状態です。というのも、DIYショップには断熱材からトイレの便器や配水管まで陳列されているドイツでは、自分の家のことは何から何まで自分でやるのが当たり前。私の夫も嬉々として自慢の大工道具コレクションを操っています(写真1)。キッチンのシンクは前の家で使っていたものを持ってはきたものの、サイズがどうしても合わず新しいものを買ったのですが、使えるものは使えなくなるまで使いたい夫は、水道のパイプは前のキッチンのものを使おうと悪戦苦闘しています。「パイプくらい新しいのにしようよ。そうすれば問題なく水が使えるよ!」という私の訴えも空しく、「なんとかなるよ。なんとかするよ。」と聞く耳持たず。落胆する一方で、そんな夫が頼もしくも見えました。でも、早く水、使えるようにならないかな。。。

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写真1:旦那の大工道具コレクション(実際はまだまだあります)

ところで我が家にある家具は、なかなかの年代モノです。例えば前述のキッチン。20年以上前に夫の両親がMr.ルターから譲り受けました。その約12年後、両親が新しいキッチンを購入したのをきっかけに、一人暮らしでアパートに備え付けの小さな台所を使っていた夫(当時独身)のもとへやってきました。そして今回、はるばるホルツキルヘンまで運んできました。真っ白でシンプルなデザインは私も気に入っているので、これから先も末永く使うことになるでしょう。

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写真2:我が家のキッチン(まだまだ使える状態では、、、)

また、ゲスト用のベッド(写真3)もなかなかです。これはお金持ちの淑女、Mrs.ヘディが使用していたものを、彼女が買い換えるにあたり、夫が譲り受けて自分のアパートで使用していました。今回もホルツキルへンまで同行してきました。この2人用のベッドは、(キッチンもそうですが)持ち主が変わる度に、引越しの度に、解体と再建が繰り返されます。そして毎回、左右、上下のゆがみを直すのにみんなで一苦労します。私の本音は、次の引越しにもこのベッドを連れていくのはあまり気がすすまないのですが、夫は持っていくんだろうな。。。押し入れと布団があれば、超コンパクトなゲスト寝具になるのに。日本ってすばらしい。と、強く思っています。

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写真3:ゲスト用のベッド(2人用です。ダンボールの山がなければ前に倒してベッドになります)

余談ですが、私はドイツへ来てから、「モノ作りの仕組み」がよく分かるようになりました。というのも、例えば今回の引越しでは、ただのタイル張りの空き部屋の中に、自分で水道配管を設置して、棚を備え付けて、コンロや冷蔵庫も付けて、天井には蛍光灯も付けて、快適なキッチンを作ります。そして、運びやすいようにできる限り解体した棚や家具を元どおりに直します。このような作業をしていると、「ドアはこうやって閉まるのか。」「引き出しはこうやってスムーズに出てくるのか。」「クギだけじゃなくて、こんな便利な道具で接続しているんだな。」といったことがよく分かりました。実際、大工道具には、デューベルなど、ドイツで開発されたものが多いことも納得できます。

また、料理にしてもそうです。日本に居たころは、恥ずかながら、「パスタのミートソースは缶詰を開けるもの」「ホワイトソースは缶詰なり顆粒状なり、出来合いのものを使うもの」と思っていたのですが、簡単に自分で作れるんですね。毎朝食べる食パンも、手作りしています。うどんも打ちます。作り方の基本が分かると、具や味を変えるなど、いろいろと応用できて楽しいです。

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