高齢者住宅への入居にさいしては多くの人達が長い間待機しなければならない。行政裁判所は、現在高齢のイエテボリ市民が高齢者住宅への入居を3ヶ月以上まっているために裁判所に訴えてきたケースを20件も抱えている。市にとっては、判決の結果によっては高額の罰金となりうる。
もっとも苦しい状況にあるのは、リネースターデン区で高齢者住宅への入所を許可になった人達だ。今年の1月には、リネースターデン区での高齢者住宅への入所似関するケースが9件も行政裁判所に届けられた。県庁は、一つの決定事項の実施を理由なく延期したとして行政区に対して“特別料金”を課そうとしている。このケースはまだ判決を待っている状態だ。
10件目のケースでは、86歳の女性が高齢者住宅への入居を8ヶ月もまたなければならなかったので、行政裁判所が、リネースターデン区に5万Krの罰金を国に支払うよう命ずる判決をくださした。待機期間中、この女性は、ショートステイホームで生活していたが、ただちに高齢者住宅に入居した場合と比較して、約7万Kr高く、より劣る生活環境のもとでくらしていた。
市当局はプレッシャーをかけられている
2006年度の法律変更後、現在では市当局は、社会サービス法による決定事項でその実施に90日以上かかったものはすべて県庁に届け出なければならない。決定事項の実施が90日以上になった場合には、市当局は罰金を支払わなければならない可能性が生まれる。
「こういった考えの背後にあるのは、市当局が計画性を高め資源の有効活用を進めるためです。」と、県庁の社会ダイレクターのBengt Anderssonは語っている。「県庁は行政裁判所に届け出るケースはごく特別な場合です。それは、法律が、罰金を課すのは最後の手段であると述べているので、県庁は法律の意向を守る方針だからです。」
イエテボリ市の行政区では、つい2ヶ月前までは高齢者福祉に関しての届け出件数はきわめてまれだったが、それ以後急速は変化が見られるようになった。
リネースターデン区とコッテダーラ区への判決
Gunnel Martenssonは、イエテボリ市の高齢者問題に関する担当官だ:
「この18ヶ月間の間に、高齢者住宅への入居を待機している人達が増加したこと、さらに、平均待機期間が2006年度の57日から昨年の68日まで増加したことに気づきました。」
イエテボリ市での待機期間が増加したことに関しては、考えられる理由がいくつかある。
- この数年にわたり高齢者住宅のベット数を減少させてきた。
- 2年前の市執行委員会の、ニーズ査定時に高齢者住宅への入居の許可をより寛大にするという決定により、ニーズ査定員が寛大な判定をするようになった。
リネースターデン区への判決以外にも、コッテダーラ区へのもので、区は国に罰金5000Krを支払うよう命ずる判決もある。ルンドビイ区には、高齢者住宅への入居待機期間が長すぎるとして、行政裁判所で審査されているケースが3件ある。行政裁判所で審査中のケースがあるその他の行政区は、マイヨナ区とバッカ区だ。
行政裁判所は、2つのケースでコッテダーラ区とオルグリューテ区に無罪の判決をくだした。
FAKTA:イエテボリ市の高齢者住宅の入居者数
(平均数字でショートステイホームで生活する高齢者数も含む)
年 | 人数 |
---|---|
2005年 | 5,274人 |
2006年 | 5,189人 |
2007年 | 5,133人 |