ドイツと言えば環境先進国。ゴミの捨て方がややこしいのでは?とお思いの方も多いと思います。そしてその通りです。日本と同様に自治体によっても異なりますが、一般的に、まず、ゴミは以下のように分別します。
- Bio(ビオ)・・・台所の野菜のカスなど、肥料になるもの。
- 紙・・・・・・・・・新聞、雑誌、ダンボールなどの紙類。
- 瓶、ガラス・・・・・・透明、茶色、緑色に分ける。
- リサイクル・・・・・・プラスチック容器、果物のネットや牛乳パックなど食品の包装物。
- その他
私の住んでいるアパートではBioと紙、その他のゴミはアパートに備え付けの共同のゴミ捨て場に持って行くと1週間に1度または2週間に1度、回収に来てくれます。瓶、ガラスとリサイクルのものは、地区の共同の収集所に持って行きます。写真1は、その収集所です。大きな駐車場の一角に置いてあり、車で捨てに来る人も大勢います。親子で来ている人も多く、子供もガラスの色などを見て捨てるべきゴミ箱を自分で選び、捨てていました。教育にもいいですね。
また、ガラスをこの箱に投げ入れると音がするので、ガラスを捨ててもいい時間は、「平日の朝7時から夜6時まで」と決まっています。余談ですが、特にマンションやアパートなどの集合住宅では毎日13時から15時までと日曜・祭日は「うるさくしない」という常識があり、この時間にうっかり洗濯をはじめようとすると、「今はダメ!」と夫に言われます。ドイツでは音にはかなり気を遣います。
写真1:共同のリサイクルゴミ回収所
不思議なことに、結婚してドイツで2人で暮らすようになってからは、日本で1人暮しをしていた時よりもゴミの量が減ったように感じます。その理由を考えたところ、以下の4点が思い当たりました。
- 1.簡易包装・・・
- ドイツでは一部の高級デパートを除けば、必要最低限の包装しかしてくれません。普通のスーパーでは袋は有料なので、多くの人がマイバックを持参します。
- 2.デポジット・・・
- 水やコーラ、ビール、ジュースなどの瓶またはペットボトルに入った飲料は、購入時に容器代(デポジット)が取られます(例:19セントの水の容器代が25セント!)。飲み終わって返しに行くと容器代が返ってきます。1年ほど前にテレビのCMでデポジットがないことを売りにしたジュースを宣伝していたのですが、数週間でそのCMを見ることはなくなりました。何か反対でもあったのでしょうか。私の友達は「デポジットがいらないなんてバカバカしい」と怒っていました。
- 3.お弁当容器など・・・
- 日本にいたころはペットボトルやコンビニのお弁当容器、カップラーメンの容器でゴミ箱がすぐにいっぱいになっていました。ドイツには日本のようなご飯もののお弁当はほとんど売られておらず、カップラーメンもほんの数種類しかないので、そのようなゴミが出ません。
- 4.古着・古い靴の寄付・・・
- 道端に時々、写真2のような、古着・古い靴の収集箱が置かれています。ここには、流行が過ぎて着なくなったものや、サイズが合わなくなった服や靴などを入れます。するとキリスト協会が定期的に回収して、必要としている人たちに渡すサービスを行っています。
写真2:古着・古い靴の収集ボックス
ゴミの分別や空の容器やガラスを指定の場所に持っていくなど、面倒ではありますが、リサイクルされると思うと気分はいいです。