Vol.86 スウェーデンからの手紙 高齢者むけの住宅の建設をより進める

2008年4月10日 スヴェンスカダーグブラーデット紙

政府は4000戸の新しい住宅建設を支援する

多くの高齢者住宅が建設されることになった。政府の新しい建設支援金支給が実施されてから4000戸もの高齢者むけの新しいアパートの建設の申請が殺到している。

「非常に多くの高齢者が孤立して生活しており、大きな問題になっています。」と、マリア ラーション高齢者大臣(キリスト教民主党)が語っている。

スヴェンスカダーグブラーデット紙の調査によると、高齢者が孤独で厳しい状態が増加している。今世紀に入ってから、特別住宅での高齢者むけのアパートが約2万戸近く減少している。さらに、高齢精神病科が大幅に縮小されると同時に、75歳以上の高齢者の7人に一人が抗鬱剤を服用しているのだ。

マリア ラーション高齢者および国民健康大臣は政府はこういった問題を深刻なものととらえていると語っている。

「いままでは、身体的な健康に注目することに熱心だったので、精神的な分野には非常に少ししか注目せず、孤独ということは、どちらかというと重要視されてきませんでした。非常に多くの人々が一人で暮らしており、友人が亡くなり、社会的なコンタクト網が限定されている人が多いという状態にあるのです。多くの高齢者から、自分は孤独であるという手紙を受け取ります。」と、大臣は語っている。

孤独で不安なので特別住宅に移転したいと思っても、24時間ケアを受けるほど虚弱でない高齢者を対象として、マリア ラーション大臣は安心住宅という住居形式を考えている。

「こういった住宅形式がすべての市に必要だと思っています。KI調査によると、安心住宅で暮らす高齢者は長い間健康でおりケアを必要になるのが遅くなっています。」と、ラーション大臣は語っている。

市自治体は安心住宅の建設義務を持つという法的な規制になりますか?

「そのことについてはまだ時期が早すぎます。新しい法律の草案が関係官庁の意見を求めて審議されていますから、回答を待っているところです。」と、大臣は語っている。 マリア ラーションは、特別住宅への移転権利の審査をするニーズ査定員の審査に差があるので、今後は、市当局がより統一した判定をすることを求めている。

「国からの指針を発表することも、この問題解決にはよいかもしれません。」 7月から、政府は5年間にわたり新高齢者住宅の建設支援金5億Kr支給を決定した。現在までのところ、Boverket(建設省に相当する)には88の市から4億2600万Krに相当する130件の支援金要請申請があった。これらの申請要請は、3781戸の新築のアパートについてのものだ。現状では、52件の申請要請が許可された。

「現状では、国内の市自治体中の半分以上が高齢者住宅不足に悩んでおり、人口の推移をみると今後より多くの市が高齢者住宅を必要となるでしょう。」と、マリア ラーションは語り、より多くの市が支援金要請をすることを望んでいる。 現状では、国からの建設支援金はこれ以上予定されていない。 選挙時の当時の野党の公約では、精神病ケアへの多大の投資を約束していたが、2007年度と2008年度には、10億Krの予算が計上されている。しかし、スヴェンスカダーグブラーデット紙の調査によると、高齢精神病科は21のランスチング中のたった9つにしかないが、マリア ラーション大臣は、精神病ケアにどの程度の金額が投資されたかについては回答できないと答えている。

「精神病科分野は、私の担当分野ではなくて、ヨーラン ヘッグルンドの担当です。でも、この分野へも予算が取られたのは確かなことです。」と、大臣は語っている。

特別住宅と安心住宅

  • 特別住宅は多大のケアを必要としている高齢者向けに対処されている住宅だ。住宅は、地区により異なるが、共通していることは24時間常に職員が勤務しているということだ。ニーズ査定員が、入所希望者には、身体的、精神的さらに社会的な入所の必要性があるかどうかを査定する。
  • 安心住宅は国の調査により提案されたもので、現在の居住している住居では不安で安心できないと感じている高齢者に市が提案する義務のある、特別住宅に代わる自発的な意志で入居できる住宅だ。草案では、65歳以上の高齢者が入所を申請できる公共の賃貸住宅になる予定だ。

建設投資支援金:

  • 5億Krの支援金が2007年から2011年度まで計上されている。この支援金は、“高 齢者むけの近代的な特別住宅形式”の建設を容易にする目的のものだ。
  • 支援金を取得するためには、建設工事が2007年から2011年度中に開始され、2年以 内で終了しなければならない。
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