Vol.65 スウェーデンからの手紙 デンマークにおける入所施設でのスキャンダル

イントラ 2007年第2号

今年の2月にデンマークのTVは、知的障害者を対象とした入所施設での生活に関する番組を放送した。一人のTV ジャーナリストが臨時ケア職員としてときどき放送された入所施設に勤務してきた。その時、このジャーナリストは隠しカメラを持参し、125時間も入所施設内部の撮影をしてきた。このフィルムには、施設内の一つの病棟における入所者達を驚くほど深く侵害する態度が撮影されていた。

フィルムによると、一人の入所者はたった一度だけアクティビィティに建物の外にでることができたそうだ。しかも、そのアクティビィティときたら、たった30分間の散歩だったのだ。このジャーナリストは、自分の日記に以下のように記している:“今日もまた、私たちは入所者のために何も特別にしなかった。同僚の一人が、今日はTV:2の「Deal no Deal」という番組を邪魔されないでみるために、皆を20時前には寝かしつけようと提案した。“

このフィルムでは、夜間専門職員が、ジャーナリストに、ある特定の入所者がベッドでおねしょをしているかどうかはチェックしない方が良いとアドバイスしている。“チェックすれば、おむつ交換をしなければならないからさ。”

入所者の一人は、朝9時前に起床したのでまたベッドに戻るように命令された。入所者は、そんなに朝早く朝食を食べられないからだ。たとえ、職員達はコーヒーを飲んでいてもだった。

一人の入所者が床におもらしをしたので、ただちに自分で床を掃除するように命令された。

入所施設は、Strandvarengetという名前でFyn(フィン)島のNyborg(ニイボリ)にある。この施設は、いままでは医療責任体のランスチンゲットに所属しており、158名の成人の知的障害者が20戸の一階建ての住宅に4-12名ごとのグループで生活している。Strandvarengetについては、以下のサイトでより詳しい説明がされている。www.starandvaenget.dk

施設の首脳陣は、ホームぺージでこういったビジョンを語っている: “私達は、集合入所施設としての役目を果たすつもりであり、それは大型の運営形式と専門的な能力に満ちている施設にしたいという意味です。入所者は、全人的ケアをインスピレーションに満ちた環境で受けることが可能なのです。”

ランスチングは、これらの入所施設の監督責任者だったが、現実にはこの問題になった病棟には一度も監督責任者がやってこなかったそうだ。このTVでの放映により、首脳陣さらに職員中の何名かが解雇され、中央また地域による監督の原則が見直されることになった。

デンマークには、似たような入所施設が336カ所存続している。これらの施設の責任は、今年からランスチングから98の新しい市自治体に移行される予定だが、これらの市自治体の多くが小規模であり、知的障害者ケアの経験のまったくないものだ。

KG

デンマークのStrandvaegnet 入所施設での虐待が暴露されたことにより、施設長は解雇された。また、国内で大きな論争が巻き起こり、いくつもの入所施設での不備が明らかになってきた。そのため、デンマークではより多くの人達が、ノルウェーとスウェーデンのように入所施設を解体するべきだと考えるようになった。

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