2006年3月23日 イエテボリスポステン紙
禁煙者だけを対象とした新しい住宅
喫煙者はレストランから締め出され殆どの職場も禁煙になっている。べクシュー市では、家の中でも禁煙にしようとしている。
現在では喫煙者はねらわれているような感じだ。しかし、禁煙者にも差別されていると感じている人達もいる、それは、タバコの煙にたいしてアレルギー反応をしめすばかりか病気になる人もいるからだ。
「喫煙により隣近所との間のトラブルの原因になることもあります。禁煙住宅をつくろうというアイデアは、タバコを吸う人が誰もいないアパートを探している賃貸住宅の申し込み者からの要請で生まれたものです。」と、べクシュー住宅(公共の住宅管理会社)のモニカ マルムルーフ社長が語っている。
べクシュー市は建設中の新しいガーデンシテイ ビスコープスハーゲンの12棟の建物のうちの1棟を禁煙者むけに確保しておいた。ところが、非常に多くの人達が、この禁煙棟への移転を希望しているので、もう1棟も、専用アパート内の室内、バルコニー、共通スペースでは禁煙となりそうだ。
2年前には、マルメ市の公共の住宅管理会社のMKBが古い賃貸住宅用のアパートでの喫煙禁止を決定した。禁煙者はこういった動きにより新しい流行が生まれることを期待していた。ところが、その反対に互いに監視しあい苦情を言い合うようになってしまった。
「家の中でタバコを吸う人にはどういう罰則をしたらよいでしょう? お隣さんのことを気にかけるようにするという普通の意識改革で十分だと思っています。」と、MKB社の戦略部長のスザンヌ リカードソンさんは語っている。
マルメ市での喫煙禁止は、文化財指定された古い賃貸住宅でのもので、換気によっての問題解決が困難だったものだけだった。
禁煙者でこの住宅にすむ人も、禁煙規則を認めているようだ。まだ、2年前と同じ人達が同じ住宅に住んでおり、いまのところお隣りさんが内緒でタバコを吸っていると通告してきた人は一人もいないそうだ。
イエテボリ市の住宅公社には、アパート内部での喫煙を禁止する予定はない。もちろん、禁煙者が隣人のタバコの影響でパッシブ 喫煙者になることは問題ではある。
「キイワードは話しをするということです。住宅の地域管理人が階段などで住民と話しをするようにしています。」と、ウストラ イエテボリの住宅管理会社のヨーハン ヴィルック地区部長は語っている。
ウストラ イエテボリの住宅管理会社の対応プログラムでは、換気装置がどのように作動しているかを調査することと、タバコの臭いがアパート内の気圧が低いときか高いときに隣近所にまで広がるのか、それとも玄関のドア下や郵便受けの隙間から伝わるのかを調べることだ。
「わが社の住宅では、階段での喫煙は禁止されていますが、それでもタバコを吸う人がいる場合には、玄関に灰皿を設置すれば問題は解決するかもしれません。植木鉢を灰皿がわりに使われたくないですから。」と、ヨーハン ヴィルック地区部長は語っている。
ニコチンの臭いは、天井や壁紙に染み込んでしまう。引越し後に、アパート内部で多量にタバコをすった人が清掃により衛生的にする費用を請求されることもある。借家人協会によると、こういった裁判の結果がまったく反対になってしまったようなケースもあるそうだ。
「自分のアパートの換気を十分にし、アパートを大切にして暮らし、それほど多量にタバコを吸わない人は清掃により衛生的にする料金を請求されません。しかし、借家人で損害賠償金を支払うよう判決を受け、清掃により衛生的にする費用と壁紙の価値減少分の支払いを命令された人もいます。」と、イエテボリの借家人協会のコニー ボールップ法律顧問は語っている。