Vol. 12 ドイツからの便り Eri通信 「サマータイム」

先週の土曜日の夜中2時、たまたま夜更かしをしていると、家中にある時計が一斉にカタカタカタ・・・・・と動き出しました。

こんなホラー映画のようなことが、我が家では年に2回、起こります。

そうです、サマータイム(夏時間)になったのです。

(ドイツでは、自動的に時間調整をする時計がよく売られています。)

サマータイムは日本人にとっては全く馴染みのないことなので、まずは基本情報を。

サマータイムとは?
時計を1時間、早めます
サマータイムの期間
3月終わりから10月終わりまでの半年間
サマータイムの目的
日照時間を有効に使う(つまり、太陽が昇るのが早いので、1日の活動の始まる時間を早め、なるべく照明エネルギーを節約する。また、太陽の高いうちに仕事を終え、余暇を楽しむ。ちなみに、サマータイムのことを、“Daylight Saving Time”とも言います。ドイツでは、石油ショック後の1980年から導入されました。)
サマータイム制度のある国
世界約70カ国。http://www.worldtimezone.org/daylight.html の地図が分かりやすいです。

「先進国」と呼ばれる国々の中でこの制度を使っていない国は、日本だけです。かなり前から日本でも、特に緯度が高く、季節によって日照時間の差が大きな北海道で、この制度を導入するかどうか検討されていますが、実際のところ、効果のほどはどうなのでしょうか?ちょっと、ドイツやヨーロッパのインターネットサイトなどで調べてみました。

本当に省エネルギーなのか?

朝は照明が必要でなく、夜も寝る時間が1時間早まるので、その分、確かに照明エネルギー(電気)が節約されます。

しかし、4月や10月など、サマータイムの期間ではあるが朝が冷え込むような季節には、暖房を入れるため、逆に暖房エネルギーが多く必要となる、という報告もあります。また、そのような季節には朝の光が十分でなく、結局、照明が必要な場合もあります。

私が集めた情報だけで言うと、「サマータイムは省エネに効果あり」とは言い切れないようです。

その他、次のような興味深い影響もあるようです。

健康
サマータイムによって本来の人間に備わっている体内リズムが崩れてしまいます。それによって特に、睡眠障害のある人や内臓器官が弱っている人には、悪い影響となるそうです。
交通
サマータイムが始まる日と終わる日には、列車の事故が増えるとの統計があります。時刻表が不規則となるのが原因のようです。特に夜行列車では、発車時間がずれることもあり、気をつける必要があります。

以上のように、インターネットで調べる限りは、どちらかと言えばネガティブな意見が多かったです。しかし私自身の生活に関して言えば、私はサマータイムに賛成です。住む地域によっても異なるとは思いますが、私の住む南ドイツでは、サマータイムが始まったばかりでも暖房の必要はなく、朝はまだ薄暗いですが、午後6時に帰宅してからも十分に明るく、散歩に出かけたり、昼のような明るさの中、夕食が食べられると贅沢な気がします。

また、「時刻がずれる」というと日常生活に何かしらの混乱が生じそうな気はしますが、この制度を導入してから20年以上が経ったドイツでは、真夜中に時計もコンピューターもテレビも時間が自動的に、当たり前のように切り替わり、サマータイムの初日もスムーズにスタートします。

知り合いの日本人留学生は、サマータイムが始まったことに気が付かずに、大事な試験の時刻を間違えてしまいましたが、、、、皆様も、切り替えの時期にヨーロッパを訪問される際には、気をつけて下さい。

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