IBP-WUFI Seminar2011 (その2)

(その2)
田中辰明博士の「WUFIの必要性」講演後、ドイツから来日したフラウンホーファー建築物理研究所の田中絵梨研究員が登壇しました。田中絵梨研究員は、お茶の水女子大学の田中辰明研究室に所属し2003 年に修士課程を修了(生活科学修士)。その後、2 年間、DAAD(ドイツ学術交流会)奨学生としてフラウンホーファー研究所で省エネルギー住宅について研究した後、同研究所に勤務。2006 年より、WUFI が開発された部署で、主に日本向けのWUFI の作成に従事しています。今回の来日にあたって、ドイツ国内では大震災後の放射能汚染について連日報道され、周辺からは日本行を止めるようにとの意見もありましたが、来日していただきました。


Eri%20Tanaka.JPG


フラウンホーファー建築物理研究所(IBP)田中絵梨研究員


IBP_1.jpg


最初の講演は、「ドイツにおける建築物理とWUFI」をテーマに、1)フラウンホーファー建築物理研究所(IBP)の概要、2)湿気の影響、3)これまでの評価方法、4)WUFIについて話しました。


最初に、フラウンホーファー建築物理研究所を束ねている欧州最大の応用研究機関、フラウンホーファー研究機構について紹介がありました。フラウンホーファー研究機構は、ドイツ国内はもとより、北米、マーレシア、シンガポール、中国の60の場所に80の研究施設を抱えています。日本にもフラウンホーファー研究機構・日本代表部(代表 ロレンツ グランラート博士)があります。フラウンホーファー建築物理研究所(IBP)は、80の研究施設の中の3つの研究所(シュトゥットガルト、カッセル、ホルツキュルヘン)にあたります。


Fraunhofer_1.jpg


フラウンホーファー研究機構



Fraunhofer_2.jpg


ドイツ国内のフラウンホーファー建築物理研究所


P1160013.JPG


会場から講師の田中絵梨研究員への質問


田中講師は、これまで湿気の害では冬型結露が重視され定常計算(Glaser 計算法)で判断されてきました。しかし、定常計算では雨水、夏型結露、日射、建材内の毛細管輸送(液水の移動)が考慮されません。現在では、ドイツ工業規格に定常計算(Glaser 計算法)の限界が記され、実際の気象条件のもとでの建物部位の非定常の熱湿気性状を評価するためにWUFIのような近代的な計算を行う必要があることが明確に示されました。


Fraunhofer_4.jpg


これまでの評価方法


Fraunhofer_3.jpg


WUFI Worldwide 世界のWUFIユーザー


Fraunhofer_9.jpg


WUFIの日本窓口 (有)イーアイ


つづく

WUFI動画

WUFI販売

WUFI情報目次

セミナー情報

コンサルティング

「一枚の写真」

海外視察

FhG/IBP提携

本のご紹介

海外情報

スタッフ便り

リンク

お知らせとバックナンバー

プライバシーポリシー
特定商取引法に基づく表示
|メニュー終わり
ページの先頭へ|