Vol.54 スウェーデンからの手紙 民間委託が活躍の土台がととのった

2007年1月23日 スヴェンスカダーグブラーデット紙

政府は、約10億Kr今日を高齢者ケアに投資する予定だ

政府は13億5000万Krをスウェーデンにおける高齢者ケアの改善のために使用することにきめた。市自治体が、この70%を、そしてランスチングが残りを支給されることになった。しかし、高齢者ケア業界の団体Varforetagarna(ケア企業団体)は、民間ケア企業が、これらの助成金の恩恵を受けられない危険性があると批判的だ。

政府の数十億Krもの投資における優先分野は、高齢者住宅での医師への接触度合いを高めることと、認知症ケアとリハビリにある。社会庁は、助成金の分割と、資金の用途の追跡調査をする業務を政府から依頼されている。しかし、高齢者と国民保健大臣のマリア ラーションによると、この助成金を、もっとも有効であろうどの分野に使用するかは市自治体とランスチングが決定できるとのことだ。政府の考えとしては、この助成金は新規雇用に使用するというものではない。

「主要な考えはそうではありません、しかし改革を実施し、新しい能力が必要な場合は市自治体も新規雇用が可能です。」と、マリア ラーションは語っている。

業界団体のケア企業団体の連合代表のアリ キリヴェスニーミは、助成金の分配方法に批判的で、助成金は政府によりはっきりと用途を指定されるべきであると語っている。

「すべてが市自治体の事業に使用されないで、業界の発展にかかわっている民間委託企業にも配布されることが重要なことです。」と、語っている。

しかし、マリア ラーション大臣は民間委託企業が助成金を受けられないのではないかと心配していない。

「民間委託企業もケア契約によりこれらの助成金を取得します。ですから除外されるおもう必要はありません。それどころか、民間委託企業も積極的に、これらの助成金をどう使うかという提案をしてくれることを期待しています。」と、マリア ラーションは語っている。

しかし、アリ キリヴェスニーミは市自治体とランスチングが民間委託企業にも助成金を分担すると完全に納得できないでいる。彼の以前の経験によると、政府の特別助成金などを得ることは難しかったからだ。 「私達みんなの助成金なのです。ですから無駄につかうべきではないのです。助成金は、公共福祉の大きなバラックホールだけに吸い込まれてしまう危険性があるのです。」と、アリ キリヴェスニーミは語っている。

マリア ラーションは、福祉業界の民間委託企業も、2008年に“自由選択”という改革が実行されるときには、ちゃんと助成金の分担を受けることが出来ると約束している。その時には、高齢者は、公共、民間、イデオロギーによる団体、共同組合形式などによる、ことなる方針で運営される高齢者ケアから自分に適したものを選択できるようになることを期待している。

「考えは、様々の異なる事業体の人達に参加してもらい、自由に選択ができることです。私は、高齢者ケアも児童福祉と平行して考えていますが、児童福祉分野には、もうすでに実に様々なプロファイルがあります。」と、マリア ラーションは語っている。

13億5000万Krの大部分は、高齢者ケア部門の解放方の品質比較業務にも使用される予定だ。こういった考えを、北欧のケアと福祉企業のリーダーAttendo Care社の会長ヘンリック ボレリウスは歓迎している。 「開放型の品質比較が実施されることには大賛成です。これで、公共のケアと比較して民間の高齢者ケア企業のケアの質がどういったものかハッキリするでしょう。」と、語っている。

ヘンリック ボレリウス会長は、10-15年後には高齢者ケアは民間運営であるべきだと考えているそうだ。 「結果を積極的に追求するようにすれば、資源がもっと自由になります。現状では全高齢者ケアが800億Krかかっています。13億5000万Krは全額からみたらそれほど大きなものではありません。高齢者ケアを民間運営型にしたら、資源がもっと自由になるでしょう。」と、ボリリウス会長は語っている。

マリア ラーションは、全面的に民間企業により運営される高齢者ケアは希望的なものであるとは確信していないそうだ。 「重要なことは、高齢者が可能なかぎり優れたケアを受けることで、他のタイプのケアを評価することが出来るということです。様々の事業体が、自分達の実施しているケアは優れたものだと証明するのです。現状では、市自治体の運営する高齢者ケアがどのようなものなのか殆ど分かっていません。」と、マリア ラーションは語っている。

FAKTA:

  • 50万人のスウェーデン人が80歳以上だ。
  • 7万人のスウェーデン人が90歳以上だ。
  • 2020年には2百万人のスウェーデン人が65歳以上の高齢者になると思われている。
  • 毎年約1600億Krが、ランスチングと市自治体における高齢者の医療ケア。
  • 2007年度の予算では、政府は高齢者ケアには190億Krを計上している。
  • 5億Krが高齢者住宅の増築や新築支援金として予定されている。

    民間委託セクションでの職員数 2004

    特別住宅(高齢者住宅)32427人
    開放型社会福祉ケア(ヘルパーなど)23567人
    閉鎖型保健医療ケア8928人
    開放型保健医療ケア14607人
    歯科ケア11823人
    その他の保健医療ケア12693人
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