No. 3 代表堀内の「スウェーデン・スコットランドNOW 2007」

5日目

今朝も朝からパッとしない天気だ。傘を持ってホテルを出る。 今日は、スウェーデン視察班(7名)にとって最後の視察だ。 無暖房住宅に使われている熱交換換気装置の 製造メーカー工場見学とマルメタワー、 Bo01会場視察を予定している。

9時にホテルを出発して、1時間でヘルシンボリにある REC-TemoVex社の工場についた。

REC-TemoVex社の製品は、スウェーデンの無暖房住宅においてもっとも使われている オンリー・ワンの製品だこの製品は、前日訪れたOxtorgetのbsy設計事務所の Mats氏の自宅にも使われている。

 Mats氏自宅のRec社熱交換換気装置

REC-TemoVex工場では、責任者のレナード氏が出迎えてくれた。 早速、会議室でレナード氏によるプレゼンテーションと質疑が行われた。

 REC社プレゼンテーション

レナード氏から、TemoVex社は1978年に設立された会社で30年の歴史がある。 家内工業的手法で1台、1台を手作りしてきたが2002年に スウェーデンの大手商社エロフ・ハンソン社の1 部門であるREC社に買収され、REC-Temovexとなった。 同時に生産工程の改善や工場の移転が行われた。 今日、見ていただく工場は最近移転した工場である。 尚、工場内の写真撮影は遠慮願いたいと話された。

プレゼンテーションでは、TemoVexは、ドイツにおける最初のパッシブハウス (無暖房住宅)に採用され、成功を収めた。 それ以降、スウェーデン国内やアイルランド、 スイスなどで使われている。 スイスでは、ミネルギー住宅に多く使われている。 著名人の住宅にも採用されているが、 スウェーデンで一番有名な女優のストックホルムの 家にも採用された。

 女優のポートレイト

プレゼンテーションと質疑のあと、製造工場内部を見学した。写真撮影は許可されな かったが、製品が製造されていく工程や改良・改善の製品が紹介された。この製品 が、日本でも普及していくだろうとの確信を持った。

工場視察後、最後の視察先Bo01会場跡地にあるマルメタワーに向かった。マルメタ ワーは、マルメのシンボルタワーになっている高層マンションである。マルメタワー 前に着いたが生憎の小雨交じりの強風が吹いていた。

マルメタワー  マルメタワー  マルメタワー

2002年にこの地をNPO外断熱推進会議のメンバーと訪れているが、いまも建設が 続いている。

マルメ  マルメ 工事中の現場

2002年の工事現場との違いは、断熱材が厚くなっていた。

 EPSにツバがあり、ジョイントの隙間を出来づらくしている

 EPS 厚さ 200ミリ サイズ 1000×2000

 ミネラルウールと通気層

 断熱厚さ 200ミリ

多様な断熱材や工法が見られた。

懐かしい街並み、一緒にこの地を訪れた方々には思い出深い写真であろう。

Bo01  Bo01  Bo01

はじめての訪問から5年経過した今も、Bo01の風景は変わらなかった。 ただ、時間の経過は5年での改修工事のシーンも見せてくれた。

 断熱材に発生したカビ

 外装のやり直し

 開口部からの漏水

外断熱が日本でこれから広まっていく上で、外断熱工法や施工についての検証が重要 であると感じた。

詳細については、帰国後にまとめたい。

明日は、コペンハーゲン 完全フリーの自由行動日である。何があるか、各自の関心 だけが決める日である。

スウェーデン班は、明日ですべての日程を終える。 スコットランド班の旅は続く。

2007年9月29日

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