Vol.81 スウェーデンからの手紙 大建設会社がエネルギーハウスを会社のスタンダードとして建設する

2008年2月6日 スヴェンスカダーグブラーデット紙

JMはスウェーデン最大の建設会社だが、環境対応型住宅について重要な決定をした。それは、スウェーデン国内でのJM社のすべての住宅建設は今後は省エネ住宅コンセプトにそったものとするというものだ。

JM社は、毎年3500から4000戸のアパートを建設しているが、スウェーデン国内においては省エネハウスをすべての住宅建設の際のスタンダードとすると決めたものだ。

エネルギーの消費を35%減少させることにより、二酸化炭素の排出量を年間で1300トンも減少できる。この排出量は、ストックホルムとマルメ間の7000回の航空機飛行の排出量に相当するものだ。100平方メートルの広さのアパートに居住する家族として計算すると、年間2500Krのエネルギー経費の節減にあたる。

「わが社の住宅への優先権のあるお客様への調査によると、78%の人々が住宅を購入する際に、省エネ住宅であるかどうかが購入を決める決定的なものであると回答しています。」と、JM社のJohan Skoglund社長は語っている。

この省エネコンセプトはより優れた“環境の皮”、ということは機密性の高い、より断熱効果の高い壁、省エネ効果の高い窓、排気からの熱のリサイクルと、各アパートによる消費エネルギーの測定などを意味しています。最初の省エネハウスは2009年に完成の予定だ。

「わが社がこういった決定をしたのは、JM社のためによいと判断したからです。今回の決定は、わが社にとっても利益性を上げるものだと信じていますし、またこういった方法で建築費用にはたいした影響は与えないと思っています。ですから、わが社の住宅が省エネハウスであってもより高額になることはありません。」と、JM社のLennart Henriz品質と環境重役は語っている。

何故もっと前にこういった住宅を建設しなかったのですか?

「わが社の最初のエネルギーハウスは1986年に建設されましたから、省エネということはかなり以前からやってきました。Tensuta Bo 06にも、16戸の省エネのタウンハウス(棟割り長屋形式の住宅)を建設しました。」

暖房システムのないパッシブハウスを建設した方が良いのではないですか?

「50cmもの厚い壁の家を希望するとは思わないからです。わが社の住宅の壁を10cm現状よりも厚くするだけで、建設経費はずっと余分にかかりますがその効果はあまりありません。ということはプラスになる部分より経費の方が高くつくのです。今回のコンセプトは、Boverket(建設省)の指針よりもずっと省エネになっており、現状では妥当なレベルだと思っています。」

省エネシステム

  • ヒートポンプが、屋内の排気からの熱をリサイクルする
  • 断熱材を増やし、よいエネルギー効果の高い窓による機密性の高い家
  • 消費エネルギーの個別測定方式。住宅の居住者が自分のエネルギーの消費量をコントロールできる。
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