『環境先進国ドイツに学ぶまちづくりと無暖房住宅』セミナーin塩尻のご報告

2007年11月6日(火)、塩尻市レザンホール 中ホールにおいて、ドイツ・ウルム市から マックス・シュテムスホルン氏(建築家・工学博士)をお招きして、『環境先進国ド イツに学ぶまちづくりと無暖房住宅』セミナーin塩尻が開催されました。


会場外観

平日にも関わらず、長野県内だけでなく福井県や埼玉県、東京から250名の聴衆にご参加いただきました。


会場風景

セミナーは、NPO法人外断熱推進会議の宮坂専務理事が司会ではじまり、冒頭、主催者を代表して長野県環境保全協会・茅野会長より挨拶がありました。

第一部 基調講演としてマックス・シュテムスホルン氏から、「環境先進国ドイツに 学ぶまちづくりとパッシブハウス」と題した講演が行われました。

マックス・シュテムスホルン氏は、ウルム市の原状について映像を使いながらわかり 易く説明し、パッシブハウスの普及状況について、シュトゥッガルトのあるバーデ ン・ビュルテンンベルグ州だけで8,000戸建設されていると話しました。(ドイ ツ全土では、約20,000戸、5年後には新築住宅の30%がパッシブハウスにな る。)


マックス・シュテムスホルン氏

*注 パッシブハウスとは 冷暖房設備がなくても快適な室内気候を維持できる建物 のこと。ドイツのダルムシュタッドにあるパッシブハウス研究所では、パッシブハウ スの要件として、年間の暖房に必要なエネルギーを電力に換算して、1平方メートル あたり15キロワット(15kw/㎡・a)以下とし、暖房や給湯、家電製品などのトー タルなエネルギーを120キロワット(120kw/㎡・a)以下とした住宅のことを指 します。

別称として・Body-heat house ・Self-heating house・House without heatingとも言われています。私たちが使っている無暖房住宅とは、ハン ス・エークさんがスウェーデンで始めたHouse without heating(暖房機の要らない 住宅)のことです。


会場風景-1

第二部は、パネリストとして、 マックス・シュテムスホルン氏、信州大学工学部教授・山下恭弘氏、 桜ハウス玉川施設長・田代育夫専務、 外断熱推進会議事務局長・堀内正純が登壇して始まりました。


パネリスト

パネルディスカッションでは、三名のパネリストからそれぞれ報告がありました。最初に外断熱推進会議 事務局長でイーアイ代表の堀内正純が 「スウェーデンにおける無暖房住宅」について報告しました。 報告の中では、2001年にハンス・エーク氏が始めた無暖房住宅は、現 在では建設中、建設予定を含めて1,000戸以上になっている。その理由として、 スウェーデン政府が2050年に実現を目指している1995年の省エネ基準(16 8kwh/平方メートル・年間)を半分(84kwh/平方メートル・年間)する目標を、ハ ンス・エーク氏が設計したリンドースの無暖房住宅が既に超えている(68kwh/平方 メートル・年間 暖房・給湯・照明等を含む)という現実があると紹介しました。


NPO法人 外断熱推進会議事務局長  堀内 正純

次に、信州大学工学部教授・山下恭弘先生から「長野県内に建設された外断熱RC介 護施設(桜ハウス玉川) の計測結果に関する考察」と題して、長野県茅野市に昨年完 成した介護サービス施設”桜ハウス玉川”の温湿度測定に関する紹介がありました。


信州大学工学部教授 山下 恭弘氏  

つづいて、桜ハウス玉川施設長・田代育夫専務から「“無暖房”仕様 介護サービス 施設『桜ハウス玉川』の経営的優位性」と題して「勝ち残れる介護施設「2つの コンセプト」、実測結果について、スタッフ・ご入居者様の 反応・状況」についてわかり易い紹介がありました。


桜ハウス玉川施設長・専務 田代 育夫氏

最後に、マックス・シュテムスホルン氏から三名のパネリストのプレゼンテーションについて発言がありました。

パネルディスカッション終了後、会場との質疑応答を行いました。会場から多くの質 問に対して、マックス・シュテムスホルン氏や三名のパネリストから積極的な発言が ありました。熱気あふれる雰囲気のなかで閉会時間をオーバーして16時50分に閉会しまし た。

開催日時
2007年11月6日(火) 13:00開場 13:30開会 16: 30閉会
会場
塩尻市レザンホール 中ホール
定員
400名 先着受付順 
参加費
無 料
主催
長野県環境保全協会、
信州大学工学部エネルギー自立型環境循環調和研究会、
NPO法人 外断熱推進会議
後援
長野県、信州省エネモデル住宅普及協議会、
(社)長野県建築士事務所協会、(社)長野県建築士会、
(社)日本建築家協会、新建新聞社
協賛
綿半鋼機株式会社

セミナー内容

  • 13:00 開  場
  • 13:30 主催者あいさつ
  • 13:35 第一部 基調講演(60分) 
    「環境先進国ドイツに学ぶまちづくりとパッシブハウス」  講演者 マックス・シュテムスホルン氏
  • 14:35 休憩(5分)
  • 14:40 第二部 パネルディスカッション(60分)
    パネリスト    
    マックス・シュテムスホルン氏
    信州大学工学部教授 山下 恭弘氏
    桜ハウス玉川施設長・専務 田代 育夫氏
    NPO法人 外断熱推進会議事務局長 堀内 正純
  • 15:40 質疑応答(50分)
    司会進行 NPO法人 外断熱推進会議専務理事  宮坂 幸伸
  • 16:30 閉会
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