Vol.55 スウェーデンからの手紙 10億Krが高齢者福祉に投資される

2007年1月23日 イエテボリスポステン紙

新しい品質レジスターにより介護ケア部門の比較を可能とする

市自治体とランスチング(医療責任体)は、幅広い分野で高齢者ケア部門を改善するために政府より約14億Krを支給される。それにより国内のケア提供部門は新しい品質のレジスター システムにより互いを比較できるようになる。

「すべての市自治体は高齢者福祉を改善する必要があります。しかし、市によりどの分野を改善するかは違っています。そこで、私達は優先的に実施する分野を決めました。スウェーデン全体を一つの方法で改善しようとするのは間違っています。」と、マリア ラーション(キリスト教民主党)は語っている。

13億5000万Krの70%は市自治体に配布され、残りはランスチングに支給されます。国の助成金は政党が政権をとっている期間中(2010年まで)ずっと同額支給される予定です。優先リストの項目の1つは、自宅や高齢者住宅での医師の利用率を高めることだ。

「初期診療所に、ちょくちょくまたは毎日出かける高齢者が大勢いるので、非常にストレスの多い状態になっています。」と、ラーションは語っている。

その他の項目としては、食事を改善し、医薬品の配布問題、リハビリ、認知症診断や高齢者の社会的生活分野などを発達させることです。さらに、もう一つの項目は、予防的な意味での家庭訪問の回数を増加することです。そうすることで、違った形でお金が戻ってくるのです。

「家庭訪問は、非序にケア費用のかかる転倒事故などを防止するためにも非常によい方法です。」と、ラーションは語っている。

高齢者ケアの品質を計ることは遅れている分野だ。しかし、今後は社会庁が全国レベルでの品質レジスターを設置することになった。この品質レジスターは、市自治体からの情報と、高齢者やその親族へのアンケートをベースにする予定で、異なるケア提供機関や、最終的には各高齢者住宅そして、個人レベルまでの情報を収集する。

「この方法は、高齢者が優れたケアと福祉を受けることを保証する一つの方法ですが、同時にケアの利用者が異なるケア提供者達を比較することを可能とするものです。」と、ラーションは語っている。

社会庁は、今年の12月にその第一号の報告書を提出の予定で、以後、報告書は毎年8月には発表される予定だ。

TT: 国の助成金は、いままでに常に目的とした用途に使用されなかったのではないか? 「これらの助成金が正しく使用されなかった場合には、市自治体には助成金を返す義務が課せられます。」と、ラーションは回答している。

しかし、約57万人の会員のいるコミュナール労働組合の委員長のイルヴァ トーンは、こういった説明をおとなしく受け入れてはいない。イルヴァ トーンは、助成金は介護職員を対象に使われるべきだと考えている。 「これらの対処にはもっと深いところまで考える必要があります。職員の知識や能力を大切にし、より発達さえるべきです。」と、トーンは語っている。

約40万人の会員をほこる年金生活者の全国組織(PRO)のラーシュ ヴェッテルグレン会長は、政府の提案に満足している。政府はいくつものPROの要請事項を実施してくれている。同時にヴェッテルグレンは、助成金が正しく使用されるかどうかのコントロールを強調している。 「この助成金を、減税に使う市自治体が出てきたら何の意味にもなりません。」

高齢者と高齢者福祉

  • 現在、約500万人のスウェーデン人が80歳以上の高齢者だ。約7万人が90歳以上の高齢者。80歳以上の高齢者の人口に対する割合はスウェーデンは世界一だ。(人口の約5%強)
  • 2020年までは65歳以上のスウェーデン人は増加し、約150万人強から200万人に達する。
  • 市自治体が、高齢者福祉のケア、ホームヘルプ、高齢者住宅などに関する責任者だ。ランスチングは高齢者の保健医療の責任者だ。ランスチングと市自治体の高齢者ケアにかかる経費は、年間1500-1600億Krだ。
  • 2007年の政府予算では、高齢者福祉予算は、190億Krで、5億Krが様々の高齢者住宅への投資支援にまわされた。
  • 月曜日に発表された投資は、13億5000Krだ。予算における同等の投資額の残りは、そののち発表される予定だ。
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