Vol.9 スウェーデンからの手紙  2006年エジプト編その2

2006年1月24日
Hurgahda
フルガーダ(Hurgahda)は、紅海沿岸の観光地というか、目の前に広がる美しい珊瑚礁目当てのダイバー達の天国です。たった10年前には、本当に小さな漁村だったものが、ダイバーの口こみで人気が高まり、現在では急速に発展しつつある観光地になっています。また、北欧諸国の太陽にうえた人達が日光浴を楽しむ保養地でもあります。

この2年ほどの間に、町は拡大され爆発的な勢いでホテルやショッピングセンター、レストランが建設されたそうです。しかし、今年はテロの恐怖で、観光客が40%ダウンとか。そんなわけで、町中いたるところに半分建設中で、そのまま放置されたようなビルが林立しています。
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▲建設途中の建物             ▲建設途中の建物

エジプトでは
また、エジプトでは、企業はその利益を建設にあてると税金を支払わなくてよい?というシステムがあるそうです。そのため、多くの企業などは利益分だけ増築、新築などをおこない、利益分がなくなると今年はここでストップ、そして、来年度の利益が出てくるのを待ち、また建築を続行するために、10年がかりで完成するビルなどはザラにあるという話を聞きましたが、やや眉唾ものです。何はともあれ、国中いたるところに半分完成した家やビルがあり、完成した部分に人が住んでいる光景を目にしました。
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▲半分完成した家やビル

ナイル川の楽しい船の旅を終えたあとは、1週間この海辺の保養地でのんびり過ごす予定でした。しかし、エジプトの冬は予想外に寒く、私は海辺で日光浴どころか、海にもぐる気持ちにもなりませんでした。

そこで、思い切って、約500Km離れたカイロへのオプショナル ツアーに参加し、30人のり程度の恐ろしく小さなロシアの飛行機でカイロへ行ってきました。

ギザのピラミッドとスフインクス
カイロでのお目当ては、カイロ博物館のツタンカーメンの遺品と、ギザのピラミッドとスフインクスです。
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▲ギザのピラミッドにて            ▲ギザのピラミッド近郊にて              

ロシア人のはなしをちょっと
このフルガーダの町には、ロシア人の旅行者が大勢おり、ロシア人達だけが泊まっているホテルがいくつかあります。空港にはロシアの航空機も沢山とまっていますし、おそろしく古いミグ戦闘機も何故かありました。私達のカイロ旅行も半分以上がロシア人達でした。ロシアの人達の超お金持ちぶりはヨーロッパでは、有名ですが、フルガーダで出会った人達は中の上程度のようです。

フィンランドのヘルシンキに、ストックマンという有名なデパートがありますが、ここに買い物にきていたロシアの女性二人は、Lipponiaという有名なフィンランドのアクセサリー(金のネックレスは最低でも15万円程度から、3-40万はあたりまえ。)というネックレスの並んでいる棚を無造作に指差して、“ここからここまで(約20本)“という感じで買占めのお買い物をしていました。デパートは急遽売り場をしめてマネージャー風の男性が飛んできましたが、お支払いは、もっとすごい。2人のお供のおばさん風の女性がもっていた花模様の手提げ袋のようなバックをドンとおいて、自分で計算しなさいとばかりバックをひらいたら、なんと米ドルの現金がどっさり入っていました。このあたりで、私は売り場を追い出されましたが、ヨーロッパではロシア人達の買いっぷりのよさは有名です。

今回のオプショナル ツアーは、ロシア人やフィンランド人達と一緒のカイロ見物でしたが、私達には、ロシア語もわからない、フィンランド語もわからないというので、専用の英語のガイドがついてくれました。

月の砂漠
月の砂漠という童謡で夢みていた、砂漠にあるとばかり思っていたギザのピラミッドは、なんとほぼ町中にあるのです! すぐ横にはオペラのアイーダを上演するという大きな劇場も建設中でした。スフィンクスもお土産物屋さんに囲まれるようにあります。

写真でみたような砂漠にあると思っていた私がいけないのですが、町がそれだけ大きくなってきたということで、勝手にあれこれ夢みていた方が悪いといえばそれまでですが、カイロにくるのは20年遅かった!という感じです。しかし、ピラミッドはピラミッド! 世界七不思議のひとつで現存している唯一のものだと思って自分を慰めてきました。
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▲ギザのピラミッド

ピラミッドの頂上がかけているように見えるのは、ずっと昔、ピラミッドが完成した当時は頂上は黄金で覆われていたそうです。ですから、この黄金の頂上を、すぐ泥棒に盗まれてしまったからだそうです。また、ピラミッドの中ももちろん古代に盗掘されたので空っぽ。また、ピラミッドを覆っていた、花崗岩や、砂岩をきれいにみがいた仕上げも風などでだんだん崩れつつあります。
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▲ギザのピラミッドとスフインクスと私

このピラミッドを保護するために、非常の多くの人たちが活動しているそうで、そういう名目で不思議なおじさんにピラミッドの中でお金を請求されました。高い見学料金を支払って中に入ったら、またまた風のようの不思議なおじさんが現れるというのですから、まいったまいったです。

お土産屋さんの不思議
お土産屋さんも不思議です。いらないというと怒る。貴方は私の話を聞いていないのか!と怒ります。お金がないから買えないと断ったら、“マダム、貴方はお金があるのだから買いなさい!”です。ナイル川の船旅でも、私は、値切れないというので同行の人たちから笑いものになっていました。

エジプトでの値段は3種類あるそうです。
現地の人達の値段。その3倍が旅行者価格。しかし、日本人旅行者は現地人価格の4倍だそうです。ひどいと思いません?

カイロの町の旧市街のバザーがツアーには含まれています。私達はガイドから解放されて、2時間近くバザーをウロウロしましたが、なんとか値切ってヌービア人という部族の民芸品のパッチ ワークのクッションカバーを2枚購入して戻ってきたら。ガイドに冷たく、“貴方はなんでこんなものを買うのか。値切ったのか?”ときびしく詰問されました。“2枚で200エジプト ポンド(約3000円)にしてもらいました。”と答えたら、ガイドいわく、“払いすぎ! 2枚で100ポンドがいいとこ。”ですって。

楽しかったエジプト旅行ですが、有終の美を飾るどころか、最後に蹴飛ばされたようで、以後ずっと落ち込んでいます。

しかし、やはりナイル川の岸辺の鳥達や、美しい夕暮れや、すばらしい神殿などを思って気を取り直し、また、大英博物館にロゼッタ ストーンを見に行こうかなという気持ちになっています。

2006年1月24日  友子 ハンソン 

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