Vol.76 スウェーデンからの手紙 高齢の女性は特に専門教育を受けた職員からケアを受けたいと希望している

2007年11月4日 スヴェンスカ ダーグブラーデット紙

FAKTA: 若い人達はもっともポジテイブだ

調査の対象となったすべての女性中の69%は、高齢になった時には専門教育をうけた職員からケアを受けることを希望している。 男性では、この数字は58%になる。

30歳以下の人達は、夫または妻、子供や親族からケアを受けたいと希望している。夫または妻からケアを受けることに最も否定的なのは女性と60歳以上の人達だ。

最新調査の結果、大多数の人達は親族からケアを受けることを希望していない

ますます多くの高齢者へのケア活動は親族が行うような傾向になってきている。しかし、最新の調査の結果、3分の2に相当する人達が、自分が高齢になった際には、専門職員のケアを受けることを希望している。自分の夫または妻からケアしてもらいたいと希望する人達は、年齢が上がるにつれ減少していっている。

この調査は、Synovateにより60歳以下の人達、約1000名強を対象として実施され、今晩のTV8の“Schyman ― I vems intresse(シイマン ― 誰のために)”で報道される予定だ。

「親族ケアは増加していますが、しかし、研究によると、こういった傾向は高齢者の要望に反するものです。それのみでなく、若い世代の親族も同じことを希望しているということをこの調査は示しています。」と、ギュードルン シイマン(女性の政治家)は語っている。

政治家達により高齢者ケアほど議論されている部門は他にないだろう。しかし、現実と政治的な誇張との間のギャップがこれほどおおきな部門は他にない。親族ケアに関する政治家達による議論は実施されていないと、シイマンは感じている。

「皆が高齢者への優れたケアを大切にする必要性について話しています。そのくせ、同時に、民間委託や企業化などもみでなく、どういった種類の支援を高齢者がホームヘルプサービス部門から受けられるかに関するシステム的な考え方をも含む組織改革が実施されています。」

「スウェーデンでは、現在、高齢者ケアを最も安い価格で請け負うと手をあげた企業に任せるようなシステムを採用しています。ケアにおける尊厳などについて語っている際に、こういった現実は皮肉なものです。」

ギュードルン シイマンの母親は93歳になるが、その母親がシイマンが高齢者ケアに興味をもっている理由でもある。

「外部からの支援を受けるように母親を説得することは大きな変動でした。自分の母親を赤の他人にまかせ、その他人と母親が受ける衛生管理関係の支援などについて非常に具体的に計画していくことは、気持ちが落ち込む作業です。さらに、選択の自由とはいっても、適切な支援提供者を見つけ出すことは簡単なことではありませんでした。」

ホームヘルプサービスを受けている高齢者の数は、高齢者人口の増加率と同じように増えていないということは親族がこのギャップを埋めているということだ。しかも、こういった親族ケアを実施している大部分の人達が女性だ。

「すべての分野で女性が圧倒的に多いのです:ケアを受けている人達の大部分。専門職員としてケアを提供している人達。親族としてケアをしている人達。これらの問題について、きちんと議論されない理由は、(女性の問題であるということと)関連性があると思いませんか?」と、シイマンは疑っている。

エーヴァ サムエルソンは、ストックホルム市の高齢者諮問委員会の委員長であり、今晩のTV番組に出演する予定だ。

「親族の意見に耳を傾けることは非常に大切なことですが、調査に対してある一定の意見をのべていても、自分が実際に緊急的に、または長期的に特別な状況に置かれた場合にそういう態度をとるかどうかは疑わしいと思っています。」と、エーヴァ サムエルソンは語っている。

エーヴァは、ある意味では自分の経験に基づいて話してもいるのだ。それは、エーヴァの夫は慢性疾患の患者だが、エーヴァは自分で夫のケアの殆どをすることを選択してきたからだ。

社会民主党時代の前看護と福祉大臣だったイルヴァ ヨハンソンもTV番組に出演の予定だ。

「多くの親族は、自分が希望するから親族をケアしているのです。しかし、そういう気持ちがあっても無限にケアが出来るわけではありません。市(公共)は、親族が力つきてしまうまで待たないで、掘り起こし活動を行うべきです。」

この数年間に、共通資源をどのように活用するかということが大きな挑戦なのです。私は、就労している人達の所得税の減税よりも、高齢者ケアに投資し拡大することの方がずっと大切だと考えていますと、イルヴァ ヨハンソンは語っている。

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