Vol.30 スウェーデンからの手紙 能力のはしご

Vart Goteborg  2006年第2号

能力のはしご(ステップ)により高齢者福祉部門での生活の質を向上させる

散歩を増やして新鮮な空気にふれ、社会的活動をし、参画できる。適切な食事を適量。

高齢者ケアを受けている高齢者は国が決めた、イエテボリ市内では数千名の職員が関係している能力のはしごにより、高度の生活の質をえることになろう。

政府は、2005年から2007年にかけて10億Krを、全国レベルで高齢者ケアの職員の能力向上のために使用することに決めた。イエテボリ市では58の様々のプロジェクトに使用するために、この特別予算から5650万Krを支給されることになった。

ヒッシンゲン区のバッカでは、バッカダーレンとベッケボールの高齢者ケア部門での介護の仕方を、医療的なものから社会的な観点にたったものに変革させるためのプロジェクトを実施することに決めた。

健康な部分に注目する

このプロジェクトは、高齢者を病人としてではなく、一人ひとりの高齢者のもつ健康な部分に注目し尊厳をもって自律性を尊重して接し、さらに高齢者も参画できるようにし世というものだ。コンサルタントが一種の改革作業に似通った職員教育の指導にあたっている。
高齢者、そのご家族、職員にインタビューがなされ、職場の上司は改革案を示し、職場の会合でこの改革案をみんなで話し合うようになっている。その結果、高齢者へのサービス向上と生活の質が高まるようになることが期待されている。

現状では、たとえば介護現場に文化活動として、現存のミュージックカフェをさらに発展させるという提案などがされている。または、週末には食卓でテーブルクロスなどを使うようにしたり、職員が高齢者と一緒に座ってゲームをしたりするなども提案されている。

「認知症ケア部門には、専門教育を受けた優れた職員が勤務していることが非常に重要です。高齢者への職員の接し方が優れたものでなければならないだけでなく、入居している高齢者は自分の意思をはっきり表現しにくい方達が多いのでそのためにも、私達はこういった高齢者の代理人でもあるからです。」と、ベッケボールの准看護師のグニッラ ロバートソンさんは語っている。

グニッラさんの同僚のトシュテン アルムさんも、この能力のはしごプロジェクトにはポジテイブだ。

「今までは、たいていいつでも改革提案は上部からのものでしたが、今回は職員も改革案の決定に参画しているので、よりやる気十分です。」

「今回のプロジェクトの目標は、入居している高齢者に可能なかぎり社会的生活をエンジョイしていただくことです。私達はそうするよう努力するつもりです。ですから、どのようなタイプの活動でも良いと思いますし、活動の方が薬より効果的なこともあるのです。」と、トシュテン アルムさんは語っている。

適時に食事を

イエテボリ市のもう一つのプロジェクトは、高齢者は適時に適量の食事をとるというものだ。また、日常リハビリ、接し方、ターミナルケアに関して少なくとも100件以上もの話し合いグループが結成されている。

今回の能力のはしごというプロジェクトが実施される理由の一つは、高齢者福祉の質が市自治体により差があるからだ。

「私は、イエテボリ市は優れた高齢者福祉を実施していると思っています。しかし、向上できないわけではないのですから、そのために努力しているのです。能力のはしごプロジェクトにより、一つの職場で全職員を教育のために一箇所に集めて実施できることになりました。」と、イエテボリ市役所のプロジェクトのプロセス リーダーのシャシュテン カールソンさんは語っている。

イエテボリ市が、職員が能力のはしご教育を受けている間の臨時職員に必要な費用を負担することになった。それは、各行政区が国からの助成金額の少なくとも2-3倍に相当する、1億から1億5000万Krを負担するということだ。


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