Vol.18 スウェーデンからの手紙 中国は高齢化にあえいでいる

2006年2月27日  スヴェンスカダーグブラーデット紙

高齢者への援助や介護に必要な経費は驚くべき3億5000万ユアンだ

増加しつつある高齢者支援が中国でも負担になってきていると、最新の報告書により中国の高齢者問題委員会がのべている。

Xianhuaの報道機関によると、今日では、約1億4300万人が中国では60歳以上の高齢者で、60歳以上の高齢者は毎年約300万人程度増加しつつあると、中国の高齢者問題国家委員会(China National Committee on Aging)が発表した。

多くの人々が、中国でも平均寿命がのび、しかも一人っ子政策の結果による“人口ピラミッドの時限爆弾”に対応できるかどうか疑わしく思っているようだ。今回の最新の公式報告書では、中国の高齢者問題を示す様々の多量の数字などが発表されている。

2051年度には中国では、4億3700万人の人々が60歳以上の高齢者になろうと予測されており、その数は人口の約3分の1に相当することになりそうだ。

しかし、すでに中国の社会福祉の保護ネットでは、その予算を2000年から2004年にかけて、65%も増加したにもかかわらず、国内の年金生活者のケアが満足に出来ない状態だと、国家委員会はその報告書で述べている。

2004年度には、中国の年金生活者への支援と介護経費は3億5000万ユアンだった。(スウェーデン クローネとほぼ同等金額だが、中国での購買力を考慮するともっと多額に相当する。)しかし、田舎にすむ約8,500万人の高齢者は、公共高齢者福祉の恩恵をまったく受けていなかったと、報告書では述べている。

中国全土でも、高齢者施設のベッド数はたった120万床あるだけだ。ということは、1,000人の高齢者にたいして、たった“8.6ベッド”だけに等しく、この数字は工業国などでの1,000人に対して50-70ベッドと比較するべきだと、報告書は述べている。

この報告書が発表された先週末に、国家委員会の委員の一人、Li Bengongは、中国の福祉システムが高齢者福祉の需要増加を満たすことは難しいことだと語った。

すでに、こうった問題に関して、年金の支払いがされていないとか、疾病手当ての不足などに関して、中国国内各地で抗議が行われている状態だ。

中国の就労年齢にある人々の数は、2010年頃に最高頂に達するものと思われている。しかし、全部の解析専門家が、中国が将来的に高齢者問題を解決できないと悲観的でいるわけではない。それは、田舎から大都市への移転を増加させると同時に、減少しつつある就労年齢にある人達を再教育して、より効率を高めさせるようにするつもりだからだと、報告書は述べている。


FAKTA:
平均年齢は71歳。
中国の人口は13億人。 2030年には、人口は14億6500万人程度になると予測されている。
2000年度の人口調査によると、中国の平均年齢は71歳。

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