Vol.2 スウェーデンからの手紙  医療現場の職員は

2005年12月4日  イエテボリスポステン紙

 医療現場の職員は全員が患者への接し方の特別教育を受けることになった。

 ヴェーネスボリイ市:ヴェストラ イエタランド県の医療関係者全員、約3万8000人相当が、医療看護の現場でどのように患者に接するかの特別教育を受けることになった。患者への接し方に関しての苦情が多いので、ヴェストラ イエタランド地方ではこういった問題に幅広く対応することにした。

 この数年にわたり、ヴェストラ イエタランド地方で実施された、患者を対象としたあらゆるタイプのアンケート調査によると、医療そのものは非常に高く評価されている。しかし、クリニックや外来の受付での、看護職員の接し方に関しての苦情は厳しいものが多い。情報説明が不十分であったり、間違っていたり、質問にたいして最小限の回答しかしなかったり、または返事もしないというものだ。全般的に態度と横柄で何かに簡単な質問に対しても長い間待たされるといったような苦情が多い。

 そこで、ヴェストラ イエタランド地方の人事部では、全職員3万8000人を対象として、医療現場で出会う患者にどう接するか、どう対応するかに関する、最低2時間の特別教育プログラムを作成した。この特別教育は来年早々にも着手される予定で、2006年から2007年度にかけて実施される予定だ。ヴェストラ イエタランド地方の県議会が、特別教育を実施することを決定し、ハンデキャップ部門長のアニカ ヴェンネルブロームさんに教育パッケージの作成が依頼された。今回の教育には、機能障害に関しての教育も含まれており、さらに医療現場で機能障害者への接し方についての特別項目もある。また、患者への接し方に関する特別なガイドブックも作成される予定だ。

 「インターアクテイブに構成されている教育パッケージを作成しました。この目的は、全職員が少なくとも2時間の患者への接し方教育をうけることで、インターネットを通じて教育を実施する予定です。クリニックやユニットがそれぞれ、どのように教育するかを決めることが出来ますが、教育は実施しなければなりません。」と、アニカ ヴェンネルブロームさんは語っている。

 この教育は全職員が義務的に受けなければならないもので、ヴェストラ イエタランド地方の行政サイドが、全職員が教育を受けたかどうかをチェックする予定だ。

 「もちろん、この教育はグループまたは、個人的さらにほかの形式でも受けることが可能になっています。教育パッケージは75万Kr(日本円で、約1250万円相当。)です。また各ユニットが、それぞれに必要な経費は負担しなければなりません。」と、アニカ ヴェンネルブロームさんは語っている。

ボロース市が最初

 今回の特別教育に必要な経費は総額でどの程度のものになるかはまだはっきりしていないが、患者への接し方を改善されるために数百万Kr(数千万円相当)が投資される予定だ。

 「まず、ボロース市でシステムテストを実施してみますが、この教育を前面的に実施する最初の地区はフィルボーダール地区の病院、歯科医院、地区診療所です。そこで、現在フィルボーダール地区の病院などの管理職員に、これらの教育パッケージの説明が行われているところです。」と、アニカ ヴェンネルブロームさんは語っている。

(イエテボリスポステン紙掲載)
2005年12月4日  友子ハンソン

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